企業看護師の年齢制限や定年退職の年齢は?

求人の年齢制限

大半の求人には年齢制限が設けられているのですが、近年では高齢化社会となっていることや、人材不足となっている会社が多いので、経験さえあれば年齢不問としているような企業もよく見かけるようになってきました。では、企業看護師の場合にはどうなのかというと、やはり企業看護師の場合にも同様で、年齢制限は行っていることが多いものの、中には年齢不問としている求人もよく見かけます。

では、年齢制限をしているような企業の場合、どれぐらいの年齢まで応募することが可能になっているのでしょうか。年齢制限は会社によってさまざまなので、60歳未満であれば問題ない場合もありますし、中には40歳未満でなければ応募できないような求人が出ているような場合もあります。

病院などの医療機関ではあまり年齢制限をしているのを見かけることはないのに、企業看護師の場合にはなぜ年齢制限をしている場合が多いのかというと、医療機関では看護師の人材不足がかなり深刻化しているからであり、企業看護師の場合には、倍率が高くてそれほど人材不足ではないというのが理由でしょう。

定年退職の年齢

産業看護師も基本的には他の社員と同様に、定年退職が設けられています。昔は60歳で定年退職でしたが、現在では65歳で定年退職となっていることが多くなっています。その理由は年金をもらえるのが65歳以上となっているからなのですが、中には定年を過ぎても勤務している産業看護師が存在しています。もちろん正社員という形では無理なので、アルバイトや嘱託と言った形で勤務しています。

やはり企業側も信頼できる人に医務室の管理や、万が一のときの応急処置を任せたいと思うのは当然なので、長年勤務していて信頼もあり、また元気な状態であれば、もっと勤務してほしいと思うのが経営者です。よって定年退職は当然あり、定年退職を迎えたら退職してしまうのが当然なのですが、会社によってはもっと勤務することが可能ということを覚えておきましょう。

新人看護師や経験が浅い看護師でも企業看護師になれる?

「未経験者歓迎」と書かれている求人を狙う

企業看護師の求人の中には経験何年以上と書かれている場合もあります。しかし、場合によっては未経験者歓迎と求人に書かれているような募集要項も存在しているので、このような求人に応募すれば、未経験者や経験の浅い産業看護師であっても採用してもらえる可能性がアップします。

また、未経験者を採用している企業というのは、1からしっかりと指導できる体制ができているということを意味しています。高度成長期やバブル期などはどのような会社であっても未経験者を採用していたのですが、バブルが崩壊して不景気になってからは、経験者しか採用しないケースが非常に多くなっています。

企業看護師の場合も例外ではなく、中小企業ではまず未経験者では採用してもらえないので、大手企業に絞って未経験者歓迎と書かれているような求人を探す方法がおすすめです。
企業によっては産業看護経験者よりもフレッシュな未経験者の方を優先的に採用するところもあるようです。

雇用形態は正社員にこだわらない

民間企業にとって医務室に勤務する産業看護師というのは、少しでも長く働いてほしいということもあり、正社員で求人を出すことが多くなっているのですが、場合によってはアルバイトや紹介予定派遣といった形で求人を出す場合もあるのです。このような非常勤で求人を出している場合には、経験が浅くても未経験であっても採用してくれる可能性が高いと言えるでしょう。

紹介予定派遣であれば正職員への登用が前提となっていますし、パート勤務でも正職員への誘いがくる場合があります。無理に正社員にこだわる必要はありません。とにかく初めは経験を積むということに重きをおくべきですし、非常勤でも給料は高くなっているので心配する必要はないでしょう。

企業看護師の求人で高収入と呼べるボーダーラインは?

企業看護師は他の看護師に比べて高収入だと言われているのですが、どの企業へ就職しても高収入になっているというわけではありません。では、どのぐらいの給料がもらえれば高収入だと言えるのか、それは人によって感じ方が全く違ってくるので、この金額以上であれば高収入と言い切るのは難しくなっています。

平均的な給料がもらえれば高収入だと考える人もいれば、平均的な給料よりも、年収で100万円以上多くなければ高収入ではないと考える人もいます。よってこれ以上は高収入というボーダーラインを決めるのはその人であり、自分が高収入だと感じた金額が高収入だと思ってよいのではないでしょうか。

企業の医務室で働く産業看護師の平均年収

無理やり高収入のボーダーラインを引く場合には、やはり平均年収を上回っている金額であれば高収入と呼べるでしょう。産業看護師の平均的な年収は、大体500万円から600万円と言われているので、年収が600万円を上回れば世間一般的には高収入と呼んでいいと思います。ただし、就職していきなり平均的な年収まで到達するのかというと、やはり難しくなっているのが現状です。

まずは給料や安くてもしっかりと頑張り、徐々に昇給をしていってから平均的な年収に到達し、さらに頑張ることで平均年収を上回るような高収入を獲得できるようになるのが一般的です。医務室で勤務する産業看護師の仕事は大変な面も多いのですが、高い給料がもらえる場合には、それなりに苦労があるから給料が高くなっているということを忘れてはいけません。

ちなみに平均的な月収を見てみると、大体40万円前後となっているので、40万円台の後半ぐらいの収入を毎月得られるようになれば、十分高収入と呼んでよいでしょう。できるだけ早く高収入と呼べるような状態になるには、昇給額が大きい企業に就職することと、自分自身がしっかりと企業看護師としてレベルアップすることが重要ですし、企業によっては努力や能力によって昇給金額が決まる場合もあります。

企業内医務室で働く看護師の服装は?

企業看護師が働くときにはどのような服装をしているのかが気になるという人もいるでしょうが、基本的には会社によって変わってきます。また、看護師が1人や2人で勤務しているような医務室では、普段着で勤務していることも珍しくはありません。では、企業内診療所ではどうなのかというと、白衣を着ている場合もありますし、上から羽織るような白い服を着ている場合もあります。

基本的に看護師というのは清潔感を出す服装となっているのですが、企業看護師の場合には会社内の人が対象となっていることもあり、それほど服装にはこだわっていない会社もあるのです。もちろんしっかりと看護師だとわかるような服装をするようになっている会社もあるのですが、あまり服装のことを気にする人というのはいません。

中には産業看護師の服装を「自由」としている企業も

会社には作業着が用意されていることも多いのですが、中には服装が自由になっている場合もあります。産業看護師の場合も例外ではなく、白衣を着て仕事をするというイメージを持っている人も多いでしょうが、中には服装が自由になっていることもあるのです。しかし、いくら服装が自由だからと言って、看護師に相応しくない格好は止めるべきでしょう。

では、服装が自由になっている企業で産業看護師として勤務する場合には、どのような服装が望ましいのでしょうか。もちろん普段着でもよいのですが、派手な服や古い感じの服はよくありませんので、最も無難なのはスーツでしょう。もしくは自分で白衣を購入してもよいのですが、自分で白衣を購入する人というのはあまり見かけたことがありません。

また、服装だけではなく化粧がかなり濃い、アクセサリーをたくさん着用している、派手な付け爪やネイルをしているなど、看護師としてふさわしくないような格好は社会人としてもふさわしくありません。医務室というのはファッションショーをする場所ではないので、あくまで社会人として常識のある格好で勤務するということを忘れてはいけません。

飲食店経営企業(福岡市)@産業看護師の求人データ

福岡市の博多区は九州最大の街となっているので、大手企業も多数集まっているのですが、やはり博多と言えばおいしい食事ができる飲食店が多く集まっているところと言えるでしょう。他の産業もあるのですが、大手飲食店であっても企業看護師を採用していることがあります。大手の飲食店というのは、レストランなどをただ持っているだけではなく、本社では宣伝業務や事務など多数の業務をこなしているのです。

よって飲食店そのものには医務室が完備されていなくても、飲食店を経営している会社の本社や事業所などでは医務室が完備されていて、企業看護師がきちんと業務をこなしている場合もあるのです。他にも博多にはいろいろな企業が存在しているのですが、やはり九州では最も企業看護師の求人が多い地域と言えるでしょう。

求人モデルケース

職種:飲食店経営企業
雇用形態:紹介予定派遣
給与:月給20万円以上、正社員登用後に見直し
勤務時間:9時から18時
募集人数:1人
応募資格:看護師資格保有者、未経験者歓迎
勤務内容:企業内の医務室にて、応急処置やメンタルケア、健康管理や衛生管理業務、指導を行う

解説

飲食店の場合には当然衛生管理や衛生指導がメインとなってくるのですが、大半の社員は調理を行うのではなく、接客が中心になってきます。接客というのはかなりストレスが溜まってしまい、精神的にまいってしまう人もたくさん出てくるので、メンタルケアにも力を入れている企業が多くなっているのです。産業看護師は直接飲食店で勤務するわけではないのですが、やはり経営終了後に医務室に来て相談をしていく人もいます。

博多周辺はとても人が多く、バスが特に便利になっているので、交通機関に不便さは一切感じません。また、飲食店以外にもいろいろな大手企業で産業看護師の求人を出しているのですが、博多には九州中から産業看護師を目指して人が集まってくる傾向にあるため、中には倍率がかなり高くなってしまうような求人もあります。

IT情報系企業(東京都)@ 産業看護師の求人データ

企業看護師になるのであれば、やはり最も企業が多い東京がベストだと言えるでしょう。東京には多数の大手企業がありますし、その中でも特にオフィス街が多いと言われているのが東京の丸の内です。東京駅からも近く、交通の便も抜群によいので、多くの企業が集中するのは当然と言えるでしょう。

求人モデルケース

職種:IT情報系企業
雇用形態:正社員
給与:月給25万円から35万円(経験、能力により優遇)
勤務時間:9時から18時
募集人数:1人
応募資格:看護師として3年以上の経験がある人、看護師資格保有者
勤務内容:企業内に設置されている医務室で、メンタルケアや健康相談、応急処置などを行う

解説

やはりオフィス街はIT情報系の企業が多くなっているという傾向にあります。

また、医務室に勤務する求人の場合には、大体募集人数は1名になっていることが多いですし、IT情報系企業は1つの職場に大人数が勤務しているという感じの企業ではなく、比較的外出していることも多くなっています。特にエンジニアと呼ばれている人の多くが外出していることが多いですし、プログラマーも直接現場に赴くケースが多いため、社内にはそれほど多くの人が勤務しているわけではありません。

よって昼間は比較的暇になる場合もあるのですが、このような企業では企業内診療所ではなく、看護師が1名や2名で勤務している医務室が完備されている場合が多くなっています。また、IT情報系企業では、ストレスが溜まってしまう場合が多くなっているので、メンタルケアを重要視している傾向にあるのも特徴と言えるでしょう。

他にも丸の内には多数の大手企業がありますし、本社ではなくても支社や営業所があれば産業看護師の求人が出ている可能性は十分あります。給料も産業看護師は能力や経験によってかなり変わってくることもあるので、上記求人例のように幅を大きくして明記し、経験や能力によって決定することも決して珍しくはありません。

企業看護師を目指す人が読んでおくべき書籍【2014年版】

職場うつの人々 – 産業看護師・まるたま先生のココロの処方箋

企業看護師として転職することを考えているのであれば、どのような仕事をするのかを知っておくために、本を読んでおくとよいでしょう。そこでおすすめできる1冊目の本は、職場うつの人々―産業看護師・まるたま先生のココロの処方箋という本なのですが、職場では実際にうつ病にかかってしまい、休職届を出すような人や、退職してしまうような人も存在しています。

このようなうつ病を予防するための方法や、どのようにしてメンタルケアを行っていくのかということが書かれている本が職場うつの人々―産業看護師・まるたま先生のココロの処方箋なので、自分自身もあまり上司とそりが合わない、人間関係で悩んだことがあるのであれば、ぜひ職場うつの人々―産業看護師・まるたま先生のココロの処方箋を読んでおきましょう。

産業保健・産業看護論

本格的に産業看護師として勤務したいのであれば、民間企業の医務室で勤務するというのはどういったことなのか、実際にはどのような仕事がよく行われているのかをよく知っておくためには、産業保健・産業看護論という本がおすすめできます。一般的な本に比べると少々高い本なのですが、それだけ内容も濃くなっていますし、専門書のように詳しく書かれています。

初心者から上級者まで色々な人に理解してもらうための本なので、年齢や経験に関係なく読める本ですし、基本的なことから応用編まで役に立つ内容がぎっしりと詰まっています。

Q&Aでわかる産業看護実践

初めて企業看護師の仕事をするのであれば、Q&Aでわかる産業看護実践という本がおすすめできるのですが、タイトルを見ればわかるように、問いかけ方式になっていることから、自分が知りたい内容を調べる時などに役立つ本となっています。初心者が企業看護師に付いて知りたいとき、すでに仕事をしている人がわからないことを調べたいときなどにも役立つ本となっています。実際に働いている人が携帯していることもある本なので、きっと役に立つでしょう。

企業看護師の仕事に役立つ「衛生管理者」の資格

企業看護師として働く場合に役立つ資格は多数あるのですが、その中の1つが衛生管理者と呼ばれている資格です。この衛生管理者の資格は3種類存在しているのですが、その3種類とは、第一種衛生管理者、特例第一種衛生管理者、第二種衛生管理者です。資格の種類によって試験の問題も異なっていますし、資格が活かせる範囲も異なっています。

企業看護師として医務室で勤務する場合には、どの資格であっても役に立つので、最初は無理をしないように、自分のレベルに合った種類の衛生管理者資格を取得すれば問題ありません。後は企業看護師として就職し、実戦経験を積んでレベルアップをしていくようになるので、あくまで資格は採用してもらうための知識の証明と言えるでしょう。

衛生管理者の受験資格

衛生管理者の資格は国家資格となるので、まずは受験資格を獲得する事から始めなければいけませんが、産業看護師を目指すためには看護師の勉強を行う必要があるため、この時点で衛生管理者の試験を受ける資格を持っていることになります。よって看護師の資格を持っていれば、無条件で衛生管理者資格を受験することができるので、勉強に全力を注ぎましょう。

衛生管理者になるための勉強方法

衛生管理者資格を取得するためには、やはり事前にある程度勉強をしておかないと厳しいのですが、どのように勉強すればよいのでしょうか。一般的な勉強方法としては、スクールや講座に通って勉強をするか、時間があまり取れないのであれば、通信教育を利用して勉強するという方法もあります。どちらも有効的な勉強法なのですが、本を購入して着て勉強するという人もいます。

しかし、最も効率的な勉強方法は、やはり誰かに教わるというのが確実ですし、短期間で知識を身に付けることが可能になっているので、やはり通信教育かスクールに通う方法がおすすめです。民間企業の医務室に勤務する企業看護師の場合には、衛生管理に関して指導を行うこともあるので、衛生管理士の資格を持っていればかなり有利ですし、会社によっては取得の補助をしてくれる場合もあります。

企業看護師として働くなら大手企業か中小企業か

待遇を重要視するなら大手企業

企業看護師として医務室に勤務する場合、大半の求人は大手企業となっているのですが、中小企業でも人数の多い会社などでは産業看護師の求人を出している場合があります。では、大手企業と中小企業のどちらで働く方がよいのでしょうか。どちらにも一長一短があるのですが、待遇を重要視するのであれば、やはり大手企業の方が恵まれていると言えるでしょう。

大手企業は法人税減税などでかなり優遇されていますし、海外との取引も多いので、消費税増税の影響もあまり受けていません。しかも直接商品の開発から販売まで一手に担うことができるので、当然利益も非常に大きくなっています。よって企業看護師の待遇も大手企業の方がかなりよくなっているので、給料や福利厚生など、待遇面を重要視するのであれば、やはり大手企業がおすすめです。

ただし、民間企業というのは会社によって待遇がかなり異なってきますし、同じような業種であっても会社によって給料が大きく違っているということも珍しくはありません。よってどれだけ条件のよい求人探しができるかが大切なポイントとなるでしょう。また、求人倍率も大手企業の方が高くなっている傾向にあります。

人間関係を重要視するなら中小企業

産業看護師の仕事を辞めたいと思う理由は、大きく分けると待遇が悪いことと、人間関係が悪いことです。しかし、大手企業は通常待遇がよくなっているので、待遇が悪くて辞める人の多くは中小企業となっています。ただし、大手企業は人数が多いということや、派閥が多数あるということもあり、人間関係に悩む人が多くなっています。

それに対して中小企業の場合には、それほど人数が多いというわけではないので、人間関係が悪くなってしまう可能性は大手企業よりも少なくなっているのです。しかも中小企業では医務室に1人で勤務することも多いため、人間関係を重要視して、気持ちよく仕事がしたいという人には、やはり大手企業ではなく中小企業がおすすめできます。

医療機関とは違う企業看護師の福利厚生

医療機関に勤務している看護師も比較的福利厚生は優遇されているのですが、やはり大手企業で働くことが多い企業看護師の方が、福利厚生は優遇されていると言えるでしょう。もちろん福利厚生は医療機関によっても異なっていますし、民間企業によっても異なっているので、全ての職場で福利厚生が優遇されているというわけではありません。

しかし、民間企業でも大手の場合には、住宅購入時や住宅ローンを組んだときなどにも一部資金を優遇してくれるような福利厚生があるのに対して、病院などの医療機関ではここまで福利厚生がしっかりと整っているということは少なくなっています。しかし、国立病院や公立病院では福利厚生が優遇されている場合もあるのですが、病院の大半は私立病院となっているので、それほど優遇されていない場合が多いのです。

また、クリニックなどではほとんど福利厚生がないような状態ですし、産業看護師として中小企業の医務室で勤務するような場合にも、あまり福利厚生が優遇されていない場合があります。しかし、医療機関は私立が多いのに対して、企業看護師として働く場合には圧倒的に大手企業が多くなっているので、やはり福利厚生が優遇されていることの方があって唐的に多いと言えるでしょう。

施設面での福利厚生に差がある

民間企業と医療機関では、福利厚生の種類も変わってくるのですが、民間企業の場合には住宅を購入したときや住宅ローンを組んだときなど、住宅に関する福利厚生が多くなっているのに対して、医療機関の場合には住宅関連の福利厚生はほとんどありません。それに対して医療機関では、医療機関内の福利厚生に力を入れていることが多く、食事を提供してくれる場合、トレーニングルームが完備されている場合、託児所が完備されている場合、研修が充実しているという内容が多くなっています。

それに対して民間企業ではこのような福利厚生を見かけることは少なくなっているので、福利厚生の種類そのものも医療機関と民間企業では異なっているのです。